●利尿剤
□脱炭酸水酵素阻害剤
・アセタゾラミド(ダイアモックス)
B3
□サイアザイド, 関連利尿剤およびループ利尿剤
これらの薬は胎児で電解質障害を引き起こすかもしれない.サイアザイドおよび関連利尿剤で新生児に血小板減少症を引き起こしたという報告がある.
おそらく,フロセミドやブメタニド等のようなループ利尿剤もこのようなリスクを伴う.妊娠後半においては,このタイプの製剤は十分な適応がある場合にかぎって,しかも最小有効量を投与すべきである.
・ベンドロフルアジド#,ブメタニド(ルネトロン),クロロチアジド#,クロルタリドン(ハイグロトン),クロパミド#,シクロペンチアジド(ナビドレックス),エタクリン酸(エデクリル),フロセミド(ラシックス),ヒドロクロロチアジド(ダイクロトライド),インダパミド(ナトリックス),メフルシド(バイカロン),メチクロチアジド(エンデュロン),メトラゾン(ノルメラン),キネタゾン(ハイドロモックス)
C
□カリウム保持性利尿剤
・アミロライド#,トリアムテレン(トリテレン)
これらの薬は胎児に電解質障害をもたらす可能性がある.
C
・スピロノラクトン(アルダクトンA)
この薬は男性胎児に女性化を引き起こす可能性があり,妊娠中は避けるべきである.
B3
□抗不整脈薬
・アデノシン(アデホス),ジソピラミド(リスモダン),プロカインアミド(アミサリン)
B2
・アミオダロン(アンカロン)
アミオダロンとその誘導体は,半減期が長いこと,および甲状腺機能異常や徐脈を胎児に引き起こす可能性があることにより,その使用は妊娠開始の3カ月前から妊娠の全期間にわたって避けるのが最も賢明であろう.胎児にとって,どうしてもこの薬への曝露が避けられない場合は,甲状腺機能(TSHを含む)を生後直ちに測定すべきである.
C
・ブレチリウム・トシル酸#
この薬は, 母体の低血圧と関連して胎児の低酸素症を引き起こす恐れがある.
C
・フレカイニド(タンボコール)
B3
・リドカイン(キシロカイン)
A
・メキシレチン(メキシチール)
B1
・キニジン(硫酸キニジン)
この薬は構造的にキニーネと類似しており,高用量では胎児に障害を与えることが判明している.この薬は胎児の心不整脈治療に使われてきた
C
□抗狭心症薬
・ニトログリセリン,硝酸イソソルビド(ニトロール),ペルヘキシリン#
B2
・二硝酸イソソルビド,塩酸ティロフィバン#
B1
・ニコランジル(シグマート)
B3
□抗高脂血症薬
妊娠に伴う生理的な高脂血症は治療を必要としない.・アトロバスタチン,セリバスタチン(セルタ・バイコール),フルバスタチン(ローコール),プラバスタチン(メバロチン),シンバスタチン(リポバス)
C
・コレステロールおよびその他のコレステロール合成系路の産物は,ステロイドや細胞膜の生成など胎児の発達に必須の成分であるHMG-CoA還元酵素阻止剤はコレステロールの合成を抑えるとともに,おそらくはコレステロール合成経路の他の産物の生成も抑える働きがあるので,これらの薬を妊婦に投与すると胎児に障害をおよぼす可能性がある.
□心臓変力剤
・ジゴキシン(ジゴシン)およびその他の強心配糖体A
・ミルリノン(ミルリーラ)
B3
□アドレナリン作動性刺激剤
・アドレナリン(ボスミン),エフェドリン(塩酸エフェドリン),フェノテロール(ベロテック),イソプレナリン(プロタノール),オルシプレナリン(アロテック),リミテロール#,サルブタモール(ベネトリン),テルブタリン(ブリカニール)
A
・ドブタミン(ドブトレックス),フェニレフリン(ネオシネジン),フェニルプロパノラミン(ダンリッチの成分),シュードエフェドリン#
B2
・ドパミン(イノバン)
B3
・メタラミノール(アラミノン)
この薬は子宮の血管を収縮させることにより胎盤の血液潅流を制限するため,胎児の低酸素症を引き起こすおそれがある.
C
□血管拡張剤
・ベタヒスチン(メリスロン),ニトログリセリン,ニコチン酸
B2
・ジピリダモール(ペルサンチン),硝酸イソソルビド(ニトロール),ニコチニルアルコール#,ペントキシフィリン(トレンタール,フェントラミン(レギチーン),クエン酸シルデナフィル(バイアグラ)
B1
・イソクスプリン(ズファジラン)
早産防止のため母体に投与したイソクスプリンが,新生児に頻脈,低血糖,低カルシウム血症,イレウス,低血圧を引き起こすことが知られている.
C
・パパベリン(塩酸パパベリン)
A
・フェノキシベンザミン#
この薬は齧歯動物で変異原性,発癌性があることが知られている.
B2
□片頭痛薬
・ジヒドロエルゴタミン(ジヒデルゴット),エルゴタミン,メチセルジド#
妊娠前半に片頭痛薬の経口的標準用量を与えることが胎児に危険をもたらすようには思われない.エルゴタミンは子宮収縮を引き起こすので,早産や過強陣痛の原因となることがある.高用量または頻回の使用は胎児血供給を阻害するために胎児を危険にさらす恐れがある.
□血液凝固剤および血栓溶解剤
これら薬剤はいずれもの胎盤出血を引き起こし,その結果,流・早産をきたしうる.Abciximab#
C
・ダルテパリン(フラグミン),ダナパロイド#,エノキサパリン#,ナドロパリン#
C
・デシルジン#
B3
・ヘパリン
C
・フェニンジオン
#妊娠の前期(1st trimester)に使用すると, この薬は先天性欠損を引き起こす場合がある
D
・チクロピジン(パナルジン)
B1
・ワルファリン(ワーファリン)
受胎後6〜9週でワルファリンに曝露すると特定の胚障害を起こすことが知られている.妊娠前期(1st
trimester)よりも後に曝露すると,胎児の出血を引き起こし,これによって中枢神経障害を生じることがある.さらにまた,
自然流産と周産期出血のリスクが増大する.この薬は妊娠の最後の数週間には使用すべきではない.
D
□止血剤
・アプロチニン(トラジロール),エプタコグアルファ(ヒト凝固因子VII),トラネキサム酸(トランサミン)
B1
・ヒト凝固因子IX
この薬に関しては,比較対照臨床試験に基づいた妊娠中の安全な使用法はまだ確立していない.
C
・コゲネイト(凝固因子VIII-遺伝子組換え)#,プロタミン(硫酸プロタミン)
B2
・アミノカプロン酸(イプシロン),オルニプレシン#
B3
□線維素溶解剤
・アルテプラーゼ(アクチバシン),ウロキナーゼ(ウロナーゼ)
B1
・レテプラーゼ#Cストレプトキナーゼ(バリダーゼ)
ストレプトキナーゼはごく少量だけが胎盤を通過する.胎児血中にはストレプトキナーゼに対する特異抗体が見つかっている
C
□その他の循環器系薬
・ペントキシフィリン(トレンタール)
B1
・チリラザド
B2