HRT UPDATE

2002年7月に入って、HRTに関する様々な新しい情報が報告され、
現在治療中の人、迷っていた人など女性にとっては衝撃的?な内容となっています。
今回の調査が非常に画期的な内容であることは、
世界の医学関係者によって認められていることなのです。

日本ではほとんど報道されていませんが、海外では4月の時点で
今回のHRTに関する調査の報告に関して様々な有名メディア
が取り上げており、その注目度の高さを物語っています。
参照NYTimes4・18の記事 
海外に比べ日本では、中国製のやせ薬の被害の方がやけに大々的に
報道されていますが。。。。

そこで、調査の手法やその違い、信頼性などについて取り上げるとともに、
海外での報道や対応のされ方の違い、何故このリサーチの結果が
そんなに注目されるのかなどを分かりやすく説明しようと思います。
今後自分がどうしていくのかを考えたり、サプリメントなどを購入される際の
参考になればと思います。

調査実施団体について 調査の手法 調査の対象者 既存の調査手法との違い
この調査の問題点 こんなところに注意しましょう

調査実施団体について
今回のHRT(正確にはエストロゲンとプロゲスチン混合の・・について)、ERTの調査は
NIH(National Institute of Health)という世界のEBMを形成するの2大勢力の
うちの一つが大規模に実施したものです。
この調査は、被験者が16608 人参加している大規模なものなのです。

今回どうしてHRTに関してこういった調査が行われたのか?については
このリサーチのチェアウーマンであるDr. Wengerがこのように説明しています。
"We must require that medical management be based on the same stringent
scientific evidence that we've always required for the treatment of men,"
参照NYTimes4・18の記事より引用
男性の治療にたいして行われてきたような科学的な証拠に基づいた治療を
婦人科領域においても同様に施してく必要があるから
ということになります。

この調査の結果により、医学の教科書のHRTの項目に
大きな変化をもたらす事も考えられます。

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調査の手法の違い
少々面倒な説明になるので、わかりやすく図にして見ました。
この調査は、左側の図に相当する、投薬対象者と投偽薬対象者を
無作為で抽出し(Randamaize)、
医師、被験者ともに飲んでいる薬が偽薬(プラセボ)なのか、それとも
有効成分を含んだものなのかを知らない(double blind)
EBMと呼ぶに不可欠の2つの要素を取り入れた調査となっています。

Randamaize 調査
現代の医学での標準的な調査手法

Observational 調査
旧来の方式


なぜDoubleBlindなのか
医師、患者両方ともに今飲んでいる(処方している)薬が本物なのかどうか教えない
ということの意義は、プラセボ効果を排除するというのが大きな目的の一つになっています。
つまり、本当は効果が無いのに、薬を飲んでいるという意識が本人の体に自然に作用して
勝手に良くなるってこともあるのです。これは、薬の効果とは呼べないからです。

なぜRandamaizeなのか
ある一定の生活習慣、生活レベルの人にのみ行った調査では
本来の薬の効果を測る基準にはなりません。
今回のHRTについて例をあげると、HRTを受けていた人達は
どちらかというと富裕層に多い(これはアメリカの保険制度も関係しているようですが)
という実態がありました。富裕層の人たちは、同時にエクササイズなどの運動を
習慣にしていることが多いということも知られています。
つまり、心臓病の予防効果や尿失禁の予防効果は、薬によるものではなく、
その人の生活習慣によるものの可能性がある(これは今回の調査で証明されましたが・・)
といったことも考えられるのです。

一般的に日本で行われているような調査(観察調査:observational research)
が今回の調査に比べ信頼度が低い訳は、被験者すべてに薬剤を与え、
その効果を調べただけのものだからです。
つまり、プラセボ効果(これは無視出来ないほど高い場合が有ります)
や個人の生活レベルや生活習慣の影響の可能性を排除できないというのも
一つの理由になっています。


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調査の対象者

今回の被研対象者は50~70歳までの閉経している、同一地域に3年以上続けて在住、
閉経の定義は6ヶ月以上出血が無い(50-54才の場合、12ヶ月)等々
と様々な条件が付けられています。

白人である事などの条件はつけられていません。
そう言う意味では、被験者の中にアジア系が入っていても不思議ではありません。

詳しい内容に付いてはJAMA(アメリカ産婦人科学会)資料を参照


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調査手法の違いによる数字の信頼性

現在の医学はEBM(Evidence Based Medicine)”科学的根拠に基いた薬”という考え方が
主流になっています。それを実施するためには、科学的根拠となる薬の効果に関する
リサーチが不可欠です。
Radamize Contorolされた数字がもっとも信頼性が高く、
この調査手法によるもの以外は、正式には認められないというのが
いまや常識になっています。

ただ、この調査を行うには調査環境や社会的な理解が必要になります。
現在の日本では、この調査手法はあまり行われておらず、そのためコクランライブラリーや
Medlineなどの世界標準となる医学文献集には日本発のものはほとんど無い(1%程度)
というのが実態となっています。

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この調査の問題点

この調査の結果については、世界中のHRTの権威と呼ばれる医師たちが
様々な意見をコメントしています。日本を始め、アジアの医師が指摘しているのが
薬の種類と量の問題と人種的な病気の発生率の違いです。
この調査では、年齢に関係なく、同一の薬(エストロゲンとプロゲスチンの混合剤)
が使われていました。この薬は、欧米では8割のシェアを持つ超有名な薬(日本未認可)で、
この薬の成分は
(エストロゲン0.625mg と medroxyprogesterone acetate(酢酸メドロキシプロゲステロン)2.5 mg
これは、プレマリン一錠とプロベラ一錠に含まれるのと同量の成分)です。

・もっとホルモン量の少ない処方の場合やエストリオールなどのエストロゲン様の働きを持つ、
違う薬剤を使うこともできるじゃないか。
・日本人の乳がん発生率は海外より低いじゃないか。
(年々増加傾向にあるとの報告もありますが・・・)
・アジア系(日本人を含む)は骨粗鬆症のハイリスクだから
そう言う意味で効果があるんじゃないか・・・等の指摘です

しかしながら、現在のところ、これらのについての同様の手法での調査は行われておらず、
真実は証明されていないというのが現状です。
同様の理由で、漢方薬による効果及び副作用も証明されていません。
EBMの見地からいけば、漢方薬だから一生飲み続けても安心という
証拠も根拠も無いと考えられます。
特に病院で処方されている漢方薬の多くは厳密には、生薬ではなく、
(葉っぱを煎じたりはしてませんよね?)
生薬由来成分抽出製剤です。
厳密な意味で安全性、効果を論じるには、調査結果が足りないのが現実です。

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数字を見るとき、こんなところに注意しましょう

痩せる、癌に効く、胸が大きくなる・・・と効果効能を謳ったサプリメントが数々あります。
そんな商品のうたい文句には、大抵数字が使われています。
”XX%の人に効いた驚異の改善率!!”などの文句です。

冷静に考えて見ましょう。
例えば、100KGの人が1キロやせるのと、40KGの人が1キロやせるのでは
意味が全く違いますよね?また、管理人が迷惑を被ったC型肝炎に至っては、
これは、確定される検査のレベルによって、本当に感染者なのかどうかを
判別することも難しいはずです。
調査対象の人の中には、擬陽性の人も含まれていたって、
何ら不思議ではないと思いませんか?

数字を見るときには、こんな点に注意してください。
●分母の数字はいくつ?
何人の人が実行したのか?ということです。
例えば、特定の3人の人に行って、3人に効いたとしましょう
これは数字上でいけば100%です。
じゃあ、1000人の人が行ったら、それでも100%なのか??
●本当にこれしか飲んでない?
例えばダイエットサプリなどの場合、多くの場合運動をしましょう
と謳っています。
それじゃあ、効果が運動によるものなのか、サプリによるものなのかは
特定できないですよね?
●被験者のタイプは?
癌を例にあげると、癌には大きく分けて、小細胞癌と非常細胞癌に分ける事ができます。
小細胞癌はスキルスとも呼ばれ、進行が早く、完治し難い事で知られています。
また、非常細胞癌の場合でも、癌発生部位や進行度によって完治する可能性は
かなり違うようです。
癌に効くって、どの癌に効いたのでしょうか?
そんなに効果のあるサプリメントが、癌撲滅を目指している
アメリカFDAなどで薬品認可されないのは何故でしょうか?


こんな所にも注意!!
今回中国製の痩せ薬が死亡者を出したと言う事で、非常に問題になっています。
中国製=漢方薬=”副作用が無い”と思っていませんか?
中国製だから漢方薬とは限らず、また、漢方薬だから副作用が無いとは限らないのです。
また、”副作用が無い薬は無い”ということは、”副作用が無い薬には効果が無い”
とも言い換えられるのかもしれません。
薬やサプリメントを飲むときには、内容成分や注意書きを確認し
慎重に服用することが大切です。


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