【過去の質問と回答】

Q1. 無排卵

はじめまして。ご相談、させていただきます。

私は、早発閉経の32歳主婦です。子供は、いません。

わたしは、13歳で初潮があり、その後、頻発月経で、

18歳のときに産婦人科を受診しましたが、様子を見てよいのではないかといわれ、

その後放置していたら、22歳で、無月経となってしましました。

病院にかかり、卵巣生無月経といわれ、ホルモン補充療法をしていましたが、

29歳で、卵巣生針をした結果、原始卵胞がないといわれました。

よって、卵子提供しか、妊娠の可能性はないといわれました。

しかし、産婦人科学会誌を見ていたら、私のように原始卵胞がないという検査結果でも、

生針していないところに卵胞が存在することもあり、妊娠例が報告されたというのを、

読んだことがあります。もし、ホルモン検査で、FSH,LHが、低くなっていたとしたら、

排卵誘発剤を、これから、使用してみることは、可能でしょうか。

また、早発月経に対して、ステロイドをしようする、成長ホルモンを

使用するなどと、耳にしたのですが、治療方法について、教えてください。

本当に、卵子、提供しか、妊娠への道はないのでしょうか?
よろしくお願いします。

★ドクターからの回答★

早発閉経の用語の定義は一致しておらず、早発卵巣不全ともいわれていました。
1997年以降日本産科婦人科学会・用語委員会では、早期卵巣不全としています。
 
閉経を過ぎると卵巣の中に卵胞(卵)の発育がみられなくなり、

エストロゲン(卵胞ホルモン)分泌の減少につれて、

下垂体からのゴナドトロピン(卵巣刺激ホルモン)の分泌が増加してきます。

このような閉経後のホルモン環境すなわち高ゴナドトロピン、低エストロゲンの状態

が40(35)歳未満の若い年齢で生じて無月経となった状態を

早発閉経(早発卵巣不全)と呼びます。

22歳で無月経となり卵巣性無月経と診断されたとのことですので、

定義にはあてはまるかと考えます。
 
しかし、同じ臨床症状とホルモン検査成績でありながら、病理組織学的に

卵巣に卵胞が認められない症例と認められる症例が存在することが明らかになっています。

前者を従来どおりの早発閉経。後者をゴナドトロピン抵抗性卵巣症候群と呼んでおり、

卵巣の組織検査で鑑別できるはずですが、実際には病理組織学的に

卵胞がみられないことが確認され早発閉経の最終診断が下された後に、

自然にまた治療により排卵・妊娠した症例が報告されることから、

針生検や腹腔鏡下手術による卵巣組織の切除では

診断に十分でないことが指摘されています。
 
質問者の方も針生検にて原始卵胞がないといわれたそうですが、

針生検のような卵巣のごく一部の検査では両側卵巣の全体を表現できません。

前者との診断後、妊娠された報告が結構認められています。
 
ホルモン検査でFSH, LHが低くなっていたとしたら、それは卵巣性無月経では

りませんので、排卵誘発剤の使用は当然可能です。

ただし、性器の萎縮や骨粗しょう症の予防のために卵巣ホルモン補充療法が

なされていれば、卵巣が機能していると下垂体は判断しFSH, LHは低下します。

現在どんな治療をされているのでしょうか?
 
さて、治療ですが、妊娠希望がなければ、上記のように卵巣ホルモン補充療法で

よいかと思いますが、妊娠を希望された場合、前者の早発閉経であれば、

卵巣の中に卵が存在しないのですから、残念ですがやはり卵子提供しか

妊娠の可能性はありません。

後者のゴナドトロピン抵抗性卵巣症候群では卵が存在するのですから、

当然妊娠する可能性が存在します。

ただし、前者か後者の区別は実際には不可能です。

また、この病態の人の中には、坑核抗体などの自己抗体が陽性であったり、

甲状腺機能低下症やSLEなどの自己免疫疾患を合併している人が多いのです。

種々の自己抗体が陽性の方のケースで、ステロイドを投与しながら

hMG-hCG排卵誘発したところ40%に妊娠が可能であったという報告があります。

一度自己抗体検査を受けて見られてはいかがでしょうか?

これまでの排卵や妊娠成功例の多くがエストロゲン療法を基本と

したものです。

エストロゲンのnegative feedback によるゴナドトロピンの正常化のほかに、

卵巣のゴナドトロピン受容体の増加によりゴナドトロピンへの感受性が高まることなどが

エストロゲンが治療に有効である原因と考えられています。

以下の排卵誘発を試みることになります。
 1)エストロゲン、プロゲストーゲン(黄体ホルモン)周期投与
 2)エストロゲン+hMG-hCG
 3)GnRHアゴニスト(例スプレキュア)
4)GnRHアゴニスト+hMG-hCG 

これらの方法により20%に排卵が、5〜10%に妊娠の可能性があると報告され

ています。これまでにこれらの治療を受けたことがないようでしたら、

産婦人科の先生に再度ご相談になってください。





今回、質問に回答して
くださったお医者さまは・・・
吉本婦人科クリニック
婦人科・内科 吉本 泰弘先生


元大手前病院産婦人科部長。
内分泌系(ホルモン)の専門医。
不妊症治療に造詣が深い。

吉本婦人科クリニック
〒564-0082 吹田市片山町1-3-5 シルバーマンションII 2階
Tel:06-6337-0260 Fax:06-6337-0270


Q1. 子宮頚癌円錐切除術後について

26歳で結婚して2年目、まだ子供はいません。

そろそろ子供を作ってもいいかな! と、思っていた矢先に不正出血で

婦人科へ行ったのが昨年の11月、子宮がんの検査で子宮の入り口の

中程度の異型性とのことで、ほぼ毎日洗浄に通い初期程度に改善。

洗浄は続け、1ヶ月後の検診で重程度の異型性とのことで2月末に円錐切除手術を

うけ、組織検査の結果0aのガンだったそうだが、ガンの部分は全部取り除けている

との事でした。術後2〜3日は安静だがその後は仕事は大丈夫と言われたのですが、

座るのも痛いし、とにかく体がだるくキツイので仕事は結局休んでいます。

こんなに体がキツイものなのでしょうか?

それともまだガンが体に残っている可能性もあるのでしょうか?

★ドクターからの回答★
ご質問には0aのガンとありますが、子宮頚部の0期癌での

円錐切除と解釈します。

この手術のポイントは病変が取りきれているかですが、

そのようですので、まず安心です。

ただしばらくは念のため細胞検査でフォローされるのが望ましいです。

円錐切除後は普通は1ヶ月以内に復調するはずですので、

体がだるくキツイのはむしろ他の原因(例えば貧血、肝機能障害等)

の可能性がありますから、続くようなら、手術を受けた病院にご相談ください。

また、座位での痛みですが、私の臨床経験ではその症状には

遭遇していませんが、ガンが残っているはずはありませんので、

この症状も消えないようなら、主治医に相談してください。




今回、質問に回答して
くださったお医者さまは・・・
婦人科・内科 竹村婦人科クリニック院長
医学博士 竹村 正


元兵庫医科大学産婦人科臨床教授
婦人科腫瘍の専門医。
子宮内膜症、子宮筋腫、子宮癌など
婦人科系腫瘍に造詣が深い。

竹村婦人科クリニック
〒663-8176 西宮市甲子園六番町19−3
Tel:0798-41-6500  Fax:0798-41-6510




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